硝子玉の向こう側

 


 

スーパーで買った100円強の乾し海老と

カンボジアで海老漁をする笑顔の母子たち

その海老を消費する

責任ということばが頭をよぎる

母子の笑顔が頭にやきつく

(2001.1.23)

 

天高く抜けるような青空は

こころとからだを分離さす

石油の焚かれるにおいの部屋で

天上をまどろむ夢だとや知る

(2000.11.22)

 

寝坊した朝。

歩みをいそぐ。ふたつの水晶玉には 清く洗い流された景色が映る。

ふと、立ちどまって冷たい空気を肺にいれた。

(2000.11.1)

 

最近の天気。

いつになったらこの曇り空がはれるのか。

わからないまま、日々がながれてゆく。

あとから追いかけてくる冬の足音に、 永遠に晴れない曇り空を予感しながら

うずくまって耳をふさいだ。

(2000.10.31)

 

昨日はあたたかかったのに 今日は皮膚の表面だけが引き締まるような空気だった。

空全体に張られたうすいスクリーンを透したような ぼんやりとあかるい光のなかを歩いた。

こんな時、私は自分がひとりだという感じがして、 何か身体にまとわりついていた

うすくて重いコートを ぬいだような、開放された気分になるのだ。

(2000.10.27)